「会ったことあるだろ?」
自転車を止めに行っていた山縣さんが帰ってきた。
そして、犬の顔をワシャワシャと撫でる。
「この子、噛む?」
「ははっ、まんじろーは、噛まないよ。オスだから、女好きなんだ」
「へえー、まんじろーくんか。よろしくね?」
私もまんじろーを撫でてやる。
すると、まんじろーは嬉しそうに目を細めた。
「私、家、アパートだから、ペット飼えないんだよねー」
「いつでも来ていいよ。まんじろーも美鈴のこと、気に入ったみたいだし」
まんじろーも。
という言葉に少しドキッとする。
まあ、山縣さんはそんなつもりで言ったんじゃないんだろうけど・・・



