Successful Failure -短編集-





山縣さんの家は、坂を登ったすぐのところにあった。



「ヤマガタ・・・スタジオ?」



「そう。ここが俺の家。ちょっと待ってな」



そう言って、山縣さんは、パンジーの咲いた植木鉢の一つを持ち上げ、その下に置いてあった鍵を取り出した。



「おじいさんは?」



「ああ、この時間はパチンコに行ってるんだ。うちのじいさん、ギャンブラーだからさ」



そう言って鍵を開ける。



「さあ、入って。俺、チャリ止めてくるから」



山縣さんに通され、私はヤマガタスタジオの中に入った。



レトロな雰囲気を醸し出していて、壁にはいくつもの写真が飾ってあった。



私がさっき見た海の写真を見つけた時、テーブルの下から犬が這いずり出てきた。



「あ、君は確か・・・」