「だから、俺・・・この坂をさ・・・大事な人乗せて・・・足着かずに登った時・・・告白しようかなって・・・美鈴が・・・それで・・・だからさ・・・」
坂を登り切るまであと少しだった。
私は、心なしか、頑張れ!
落ちるな!
そう心の中で何度も叫んでいた。
そして、自転車がキィーっと音を立てて止まった。
「俺と付き合ってくれ、美鈴!」
私が家を出た時に見た景色とはまるっきり違う景色を私は振り向くことで見ることができた。
そして、山縣健介という男の子へと回した手が、さっきよりもより一層強くなっていた。
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