Successful Failure -短編集-





坂の中盤に差し掛かる。
ここが結構きつい。



「ねえ、山縣さんの家ってどこなの?」



「それより・・・なんで・・・急に"さん"付け?」



「いや・・・だって、私2年だし、先輩だって知らなかったから・・・」



「この・・・坂・・・登ったとこ」



必死にペダルを漕ぎながら答える。
車輪のほうがギシギシとものすごい音を立てている。



「これ、壊れないかな・・・」



「だい・・・じょう・・・ぶい!」



そう言っている間にも、車輪のギシギシは続いた。