この坂を二人乗りで上がれるものなのだろうか・・・ 坂に差し掛かる。 「お前・・・さあ・・・名前・・・なんて言うんだ!?」 自転車を必死に漕ぎながら、男の子が聞く。 「美鈴。大村美鈴。ねえ、降りようか?」 すると、男の子は「いい!」と答える。 「ねえ?あなたはなんていうの?」 「俺は・・・山縣健介(やまがたけんすけ)!常盤高の・・・三年生」 常盤高といえば、この辺では有名な進学校だ。 「すごい・・・頭いいんだね!」 「ま・・・あ・・・な!!」