「まだ傷、痛む?」
「ああ、おかげでめっちゃくちゃ痛い」
「病院行ったほうがいいんじゃない?」
「そこまでじゃねーよ。大丈夫。それより、こんなところで何してたんだ?」
男の子の問いに私は、しばらく間をおいて答えた。
「海を見てた」
すると、男の子は、カメラの残骸を脇に置いて
「そっか。俺もよく写真撮りにくるんだよ、ここ」
そう言った。
「けどさ、どんなに頑張っても写真で撮るよりも、こうして肉眼で見るほうが綺麗なんだよね・・・悔しいけど」
「写真が趣味なの?」
「趣味・・・というか、将来はこれで食っていきたいんだ、俺」
写真家が夢かあ・・・
なんかイマドキの高校生にしては珍しいかも。



