Successful Failure -短編集-





耐熱シールドが、もし、僕があると思い込んでいただけの枠組みに過ぎなかったとしたら。



そこに果たして、本当に「世界」が存在したかもわからない。



多分、僕が死んだのは、きっと、「世界」なんてはじめから存在しなかったからだと思う。



それを見極める注意力が散漫になっていた。



偶像を信じ切っていた。



実に愚かである。