「でもさくのこと、大事にしてくれそうじゃん。」

隣からポテトチップスに手を伸ばすのはクラスは違うけど同じ茶道部の小原世莉ちゃん。

「優しくてかっこよくて真面目そうで、完璧じゃない!いいなぁ、さくは。」

世莉ちゃんがうっとりした顔で私を見る。

「世莉だって好きな人、いるんでしょ?」

夕姫ちゃんがニヤニヤしながら言うと世莉ちゃんは慌てたように顔の前で手をふる。

「もう!あたしの話はいいから!夕姫こそ、どうなのよ!」

「あたし?うーん、そうだね…まあ、気になってる人はいるかな。」

サラリと何ごともなかったように言ってのける夕姫ちゃん。

聞いてませんけど!?

「だ、だれ!?」

「て言うか、告白されたんだよね。この前の文化祭の後。」

またまた爆弾を投下してきた夕姫ちゃん。

こ、告白ってまさか…

「洋貴くん。返事は保留にしてるけど。」

うそ!

私が大和とごちゃごちゃしてる間にそんな大事件が!