「私が見えるんですか?」
               そういう彼女に青年は優しく微笑みうなづいた。
               「ええ、見えますよ。綺麗な方ですね?」
               彼女は少し照れたのか頭をかいた。そしてまた青年に尋ねた。
               「私、二日前に死んでるんです。」
               青年は微笑んだ表情のまま言った。
               「見たらわかります。」
               彼女はあまりにも早い返答に少し戸惑った。しかし彼女も負けじと続けた。
               「私は幽霊なのよ!なぜあなたには私が見えるのよ!おかしいじゃない?この世界では幽霊は見えないはずよ?これは常識でしょ?」
               彼女は少し興奮していた。たぶん、初めて気付いてもらえた嬉しさが表現しきれてないのだろう。
               「確かに常識です。だからみんなに気付かれなかったでしょ?」
               「じゃなんで私が…」
               彼女が何かを言っている最中だったのはわかっていたが、青年は続けて言った。
               「僕、成仏探偵なんです。」
               こうして青年はまた幽霊の悩みを解決していく…。