【完】好きなわけじゃないけど



だから、高橋から離れるために


あたし頑張って、超勉強して、なんとか頭のいい高校に今年入学したんだけど、なぜかあいつがいたの。



……おかしくない?



え、なに。こいつ。


なんでここにいる? みたいな。

気になったから、聞いたら



『なんでって、真歩のこと好きすぎて?』



って答えやがった。

こいつふざけてるなって思った。実際、ふざけてましたけど。



『んなわけねーだろ、ばぁ~~か!!』



って言われたし。

迷うことなく高橋の頭を殴ったね。


まぁなんかそれから色々あって、ただいま高校一年秋。


3回目の高橋のお部屋訪問をしてるわけなんだけど。



「座れば?」



少し離れた位置で制服のネクタイを緩めながらあたしにそう促す高橋。

そこそこ片付いた部屋は、昔からほとんど変わらない


無視してドアの付近で鞄を抱き締めながら睨む


そんなあたしを見て、余裕そうな笑みを浮かべてからネクタイをほどくと、そのままベッドに腰を下ろしてテレビをつけた



「別になんもしねーよ」


「嘘だね、そう言ってあたしの友達のるかちゃん誘ったんでしょ」


「るかちゃんはおれのこと好きみたいだったからねぇ。おれは好きじゃなかったけど」



最っ低。しね。

小学生の時、足の爪先にランドセル落として足の指骨折したことみんなに知られて死ね



あたし、たぶんこいつのこと世界で一番、嫌いなんじゃないかな。


事故とは言え、いつか好きなひととって夢見てたあたしのファーストキスを奪って、あたしの友達に手ぇ出して。



あ、再放送のドラマついてる。


うわ、結末観ちゃったよ、最悪。あたし、これ録画してきたのに


今のでもっと高橋のこと嫌いになった