【完】好きなわけじゃないけど



はじめて、高橋の家に入ったのは、忘れもしない小学5年生の時で。



高橋はまだあたしより頭一個分背がちっちゃくて、憎たらしいことにあたしよりも顔が可愛かった



頭一個分ってのは全く大袈裟じゃなくて、そのときのあたし、学年でも一番背が大きかったんだ

小学5年生にして156センチ、悲しいことに胸はまだ無くて、体重は少し重かった


結構大きい方だった。

あ、でも、今の子って発育いいから、それと比べるとどうなんだろう。

まぁいいや。



そんでね、高橋って、ちびだったからさ、あたしとそんくらい身長差があってもおかしくないのよ。


それあんま関係ないんだけどね。



話戻るけど、小学校5年生、夏。


高橋の家で遊んでたとき、なんか、事故みたいな、多分事故だと思うんだけど、




キス、しちゃったんだよね。


それで、その時の高橋の第一声が、



『真歩のくちびる、やわらかい』



だったの。消えろって思って。恥ずかしいったらないっつーの。




それから微妙な距離ができて、全然話さなくなったわけなんだけど。


昔から仲のいい幼馴染みみたいなもんだったんだよね。



でもさ、嫌じゃん。



一応さ、あたしのファーストキスだったのよ?


それを奪われちゃったわけだしさ。