「は……⁇」

思わず、俺の口から出てしまった。
まずい。

"今の身分をわきまえろ"って、殴られる………。

とにかく、早く立ち上がった方がいいだろう。

脚に力を入れるんだけど……

「……っ。」

やはり、先ほど 騎亜に撃たれた場所が痛くて、立ち上がることができない。

壁にもたれかかればいいんだろうけど、それすら できない。

「何ぐずぐずしてんだよ……さっさと立てよ、向流。」

騎亜は、相当イライラしているようで さっきと同じ場所を蹴ってきた。

そして、またもや 床に叩きつけられた俺。

1人の衛兵が

「肩を貸します。」

と俺の腕を自分の首に回してくれた、優しい衛兵によって、俺はようやく立ち上がることができた。