桜龍の奴等


「先生、今日 水無月 学校に来てますよ。

ほら……カバンあるじゃないっすか。」

気の抜けた声でクラスメートの1人がそう言う。

「先生、俺 探してきます。」

海斗は、そう言って 教室から出て行った。

……先生の制止の声も聞かないでー。

海斗は、すぐに屋上へと向かった。

爽は屋上に居る……何となくそう思っただけで、何の根拠もなかったが、その考えは正しかった。