「…で、なんでここに居るんですか成田さん。」

あれから1週間何事もないように過ごした
たまに成田さんとすれ違っても
勿論知らないフリをして
挨拶だけはしていた

いつも通り眠い朝を迎え
週に3回に減らした夜のお店へ

店に着いたと思ったら
指名が入ったと言われ
急いで準備して来てみたら

「よっ。」

なんて煙草を咥えながら
右手を上げて挨拶する成田さんがいた

目の前に立ったまま
私は冷めた目をしながらフリーズし
質問してしまったのだ

だっていつも会社で会う相手に
わざわざお金かけて会いに来るなんて
思いもしなかった