青い記憶


後から森本くんに聞いたことだけど、廊下で酷いことを言った女子は、中学の時から森本くんのことが好きだったらしい。



一度中学時代に告白されたけど、森本くんがふって、だけどずっと諦めずアピールを続けてきていたらしい。



高校に入って森本くんと美優が付き合うようになってやっと諦めたらしい。





美優のことを僻んでしまう気持ちもわからないでもないけど森本くんに言わせりゃ



「ただ派手で可愛げがない未練たらしいだけの、性格が悪い鬱陶しい女」



酷い言われように同情したくなったけど、間違ってもないので笑って冗談ぽく流した。森本くんは心の底から思って言ってたようだけど。






「まだ美優のこと好きなんでしょ」




私が聞くと、森本くんは素直に頷いた。




「いつか絶対戻れるよ。てか戻って欲しいから私が無理にでも戻すね」



美優と別れてからやっぱりどこかいつも寂しそうで、いつもの明るい調子ではなかった森本くん。



きっとクラスで美優のことで本音を吐けるのは、私だけだと思うから、いつも冗談っぽく笑って元気づけた。




「清川じゃ頼りねぇよー」




なんて、森本くんも同じように笑って冗談で返してくる。




最初は無理に笑ってる感じがしないでもなかったけど、だんだん素で笑ってくれるようになったと思う。




美優とはクラスも違うしなかなか会えないから、せめて森本くんだけでも元気にしてあげないと。




私はとにかく幸せそうに2人が並んで歩く姿が見たい。




やっぱりきっと、美優と森本くんは別れているより2人でいるほうがいい。



絶対に幸せになれる。




根拠はないけど私には確かな自信があった。