青い記憶


森本くんと美優がすれ違う時に、2人の近くにいた派手目の女子グループの1人が毒を吐いた。




「相馬美優って自分のルックスに自信があるから森本も橋田も振ったんでしょ。じゃなきゃ、あんな公の場で橋田なんて振れないって」




それを取り巻く女子たちも「確かに〜」なんて言って笑ってる。



廊下が静まり返り異様な空気が流れる。




美優は森本くんとすれ違い、そのグループの前を無視して通り過ぎる。



私には背中を向けてるから顔は見えないけどきっと傷ついてる。



だけど、近くにいて私には言い返す勇気なんてない。




本当に自分が情けない。



ごめん美優…




私がそう美優の背中に心の中で謝った瞬間だった。




「それは、ちょっとひどくない?お前ら」




美優が驚いて立ち止まり振り向く。



森本くんだ。



毒を吐いた女子を正面から見下ろすように立っている森本くん。




見下ろしているため、いつもはアシメで分けている前髪が前に垂れている。



色素の薄い少し茶色がかった綺麗な前髪から見える冷たい目。




自分に向けられていなくても寒気がするような威圧感だ。