「…そっか」



鈴菜はそれ以上は言わなかった。



楢橋君に小町さんを紹介されたことはもう話してあったから、わかってくれたんだと思う。





「じゃ、帰ろっか?」


「そうだね」




サッカー部があるのに、放課後すぐに帰るのなんていつぶりだろう。




本当に、ずっと見てたからな。



大好き…だったから。





「………」


「穂花?」


「え、あ。ううんっ!なんでもない。早く帰ろ!」




鈴菜が悲しそうな顔をしてるのに気付いてたけど、それは気付かないふりをした。