「なるほど?君は友人のことを思って、『犯人じゃない』と嘘を吐いたわけか」 詩音が話終えると、納得したように叶亜が呟いた。 「……はい。少なくとも、葵はそんなことしないんじゃないかって……。私は葵を信じてますから」 葵は絶対そんなことしない。 人を殺す……しかも、その殺した相手が自分の親友なんだ。 親友を殺したりしないはず。 すると、叶亜が振り返り詩音に近づいてきた。 その優しい瞳の色に、詩音は吸い込まれるようだった。 「あの……」 「君は……」 言いかけた言葉を叶亜がさえぎる。