「世話になるって、俺がお前を世話するのか?」
「逆にそれ以外になにがありますか?」
綾華が怪訝そうに眉をひそめた。
まあたしかに、それはそうなんだが……。
「でも世話になるっていうのは、あくまで表面上のこと。私が阿部刑事の世話をするんです」
「……は?」
おいおい。この姉ちゃんは何を寝ぼけてるんだ?
刑事歴など、阿部の方がはるかに上だし、年齢もそうだ。
なのに自分が俺の世話をする?
「……俺はまだ介護は必要ねえぞ」
考えた挙げ句、出た言葉がこれだった。
案の定、綾華が頭の上に「?」を浮かべている。

