猫田は葵の名前を出した瞬間、思いきり顔を歪めた。

「須藤くんの親友らしいね。全く、須藤くんと違ってあの子は問題児だよ」

「問題児……ですか?」

葵はたしかにヤンチャな部分もあるが、真面目なときは真面目な人だ。

「まあ、あまり言ってはいけないことだろうけどね。……見たんだよ。暴走族と一緒にいるところ。」

「暴走族?」

なんで葵が暴走族と……。