「それで、帰ると鍵が開いてたんです。おかしいと思って、部屋に入ると……荒らされていました」 「空き巣ですか。最近の犯行は大胆ですからね。ケガは?」 「ありません」 「それは良かった。女性がケガをすると僕は心配でたまらない」 叶亜がホッとしたように胸を撫で下ろすと、葵が「ありがと」と頬を赤らめた。 この人の演技の上手さは、天才に近いと思う。