事件から数日が経った。
暴走族の男たちは、麻薬などの薬物所持や暴行などの罪で大半が捕まった。
もちろん、阿部と綾華、警察官たちも署長から『一般人に暴行を加えた上に指示を利かない行動』と怒られ、減給をくらったそうだ。
光は隠すこともなく、真実を話しているという。
葵の無実も証明され、いつも通りの平穏な日々が訪れた。
あれから葵は、毎日舞のお墓参りに行ってるらしい。
『私の大事な親友を一人ぼっちにさせておけないでしょ?』
これがそのお墓参りの理由。
そばにありすぎて気づかなかった大切なもの。
彼女は失って初めて気づいた。
その大切なものに。
こうして、友情が絡んだ複雑事件は幕を閉じた――。

