喫茶の謎解き意地悪紳士2



「……私もだよっ。私も……ごめんね!!ほんとにっ……ずっと親友だからね!」

泣き叫ぶ彼女の姿が、とても哀しく儚く見えた。

いつの間にか雨が止み、分厚い雲の合間からのぞいた太陽の陽射しが、やけに眩しく思えた。

それは、きっと舞の笑顔――。

「葵。私、舞のこと思い出すと、笑顔しか出てこないよ。」

詩音は流れる涙をそのままに、そっと呟いた。

いつも笑っていた、優しい舞。

「きっと、天国で言ってるんじゃないかな。葵に、『泣かないで』って……」

























『泣かないで。葵。ずっと一緒だからね!』




















爽やかな風が、そう葵に伝えてるようだった――。