「……私もだよっ。私も……ごめんね!!ほんとにっ……ずっと親友だからね!」
泣き叫ぶ彼女の姿が、とても哀しく儚く見えた。
いつの間にか雨が止み、分厚い雲の合間からのぞいた太陽の陽射しが、やけに眩しく思えた。
それは、きっと舞の笑顔――。
「葵。私、舞のこと思い出すと、笑顔しか出てこないよ。」
詩音は流れる涙をそのままに、そっと呟いた。
いつも笑っていた、優しい舞。
「きっと、天国で言ってるんじゃないかな。葵に、『泣かないで』って……」
『泣かないで。葵。ずっと一緒だからね!』
爽やかな風が、そう葵に伝えてるようだった――。

