「舞……っ。舞……っ」
「普段、内気で大人しい舞さんが、光さんと揉み合いになるまで喧嘩すると思いますか?しかも爪が剥がれるまでに激しく……。彼女は、大好きだった親友を利用した光さんが許せなかった。」
『葵のお金を返して!私のお金ならいくらでもあげるから!!葵だけはっ……傷つけないで!葵の傷つく顔はもう見たくないの!』
泣きながら訴える舞の顔を思い浮かべると、涙がとまらなかった。
「舞さんはきっと後悔してたんです。葵さんの好きな人を自分が奪ってしまったとき、葵さんの傷つく顔をみて……。すごく後悔したんですよ。あなたのそばに、本当の親友はいたんです。なんでそれに気づけないんですか?」
「舞っ……!!ごめんねっ……」
舞の携帯電話を胸に抱き締めて、崩れ落ちる彼女。

