喫茶の謎解き意地悪紳士2



「ううん。葵は全然悪くないよ。私の方こそ、ごめんね。」

葵はフルフルと首を横に振る。

「……葵さん」

叶亜が悲しそうに目を細めた。

「舞さんはあなたと光さんが付き合ってたのを知ってた。なのに、彼女はあなたを全く恨んでなかった。……なぜだと思います?」

葵は「……わからない」と視線を地面に落とす。

「分からないでしょうね。あなたは、舞さんの気持ちを分かろうとしなかったから。……彼女は裏切られてもあなたのことを愛してたんです。友達としてではなく、"親友"としてね」

その言葉を聞いて葵は口元を手で覆った。

叶亜は攻め立てるように言葉を続ける。