「カッコいいこと言うじゃねぇか。」
「誰かさんの受け要りですよ。……それより、君、病院行かなくて平気なのか?」
叶亜が詩音を足から頭までじっくりとみた。
詩音の頬には銃弾がかすり、血がにじんでいる。
右腕の傷はパックリと割れ、身体中泥だらけだ。
「救急車をもう一台頼むから少し待っててくれ」
「あ、はい。ありがとうございます」
詩音が頭を下げると、阿部は手を上げて倉庫を出ていく。
「……でも、この頬の傷はあなたの撃った銃弾ですからね?」
「細かいことをいちいちいちいち……。」
「細かくないでしょ!ほんと、当たりどころが悪かったら大怪我ですよ」

