「……お前は、地獄の底で反省なんてできないよ。生きて反省出来ないやつが、地獄の底で反省なんてできるはずない。それと……」
叶亜は一度言葉をきると、息を吸い込んでから言った。
「自分の命を自分のものだけと思うなよ。お前は生きて罪を償わないといけない。それがお前の使命だからな」
その瞬間、阿部の脳裏にあるひとつの光景が甦ってきた。
『お前の命は、お前だけのものじゃねぇんだ!!死ぬなんて、この俺が許さねぇぞ!』
炎で焼けたスーツを着た男が、燃え盛る炎の中へ飛び込んでいく。
忘れようとしても、忘れられない。
「……じゃあ、連れてってくれ」
阿部は綾華に言うと、叶亜に笑いかけた。

