喫茶の謎解き意地悪紳士2

 



叶亜、阿部、詩音は警察署内にある取調室の前に立っていた。

今、葵が任意で取り調べを受けている。

取調室のドアが開き、すこし怒ったような綾華が出てくる。

「阿部刑事。私を現場から除け者にするなんて、ずいぶん偉いんですね。」

「あ、いや。別に除け者にした訳じゃな……」

「で?何でまたこんな部外者を署内に連れてきてるんです?」

叶亜と詩音を交互に見ながら、さらに綾華が語気を強める。

「実は、僕を取り調べに参加させてほしいんです」

叶亜が割ってはいって、綾華に頼んだ。

綾華がこの世の終わりでも見たかのような顔で、叶亜を凝視した。

「何言ってるの?部外者が取り調べに参加するなんて、前例がないわよ。そんなことはドラマの中だけにして。」 

「播磨。叶亜はこう見えて探偵なんだ。俺はこいつに何度も助けられてる。信用できるから安心しろ。俺も隣につく。」