席につけない。誰かが間違って私の席を堂々と占領している。私の後ろの席の人だろうか。誰かと話していてこちらにまったく気付いてない様子だった。もしかしたら私が席順を見間違ったのかもしれないと、黒板側に顔を向けたその時。
目の前からふわりといい匂いがした。私の心臓が握り潰された。息も止まった。死んだかもしれない。
「俺の席どこ?」