王子と姫と王子と


校門前の坂道を登りきる頃には、私の周りには幾人かの黄色い声を出す女生徒が輝かんばかりの笑顔で話している。彼女達はこの坂がきつくないのだろうかと、考えてしまった。そんな私に1人の女生徒が声をかけてきた。
「朝王子は新しいクラスは何組になったんですか??」
すっかり忘れていたが、今日から新学期。クラス替えがあったのだ。何も考えずに学校に来たからクラス発表をする掲示板が混雑するという考えなど毛頭なかった。このままのんびり登校すると余裕を持って教室に行くことができない。そう思った私は、周囲に軽く謝罪して掲示板を見てくると小走りで掲示板へ向かおうとした。すると彼女達が口々に私が見て来ますと立候補し始めた。

「女の子を走らせるわけにはいかないからね」

自分でも悪寒がするような台詞を吐いて、その場を後にした。
どうしても、それだけはどうしても自分で見たかったのだ。