王子と姫と王子と



またもや、私の頭の上にクエスチョンマークが飛び出した。何を言っているんだろう。ユキさんはどうやら自分の世界に入ったようで、私のクエスチョンマークは見えていないようだ。目を輝かせ、手をヒラヒラとさせながら興奮した口調で話すユキさん。
「このクラスには朝王子も昼王子も姫も、イケメン揃いなんだよ!!」
この言葉に私はビクリと肩が上がった。そうだ、私は昼王子と同じクラスになったんだ。夢じゃなかった。嬉しい反面、私は女として見られてないということがわかった。悪気があって言っているのではないとわかっている。だから私は見ているだけでいいんだ。王子君と話せなくても、気付いてもらえなくても平気。