王子と姫と王子と



カーテンの隙間から入ってくる白い光が眩しくて目が覚めた。目覚まし時計がなる6分前。我ながら今日は寝起きがいいな。そう思いながら、まだぼんやりしている頭で制服に着替えた。
冷たい水で顔を洗い、いつもの癖っ毛を手櫛で抑える。やはり真っ直ぐにはならず跳ねる。
いつもと変わらない朝。またあの怠い坂道を登って学校に行かなければ。