「えー…王子 照吾って言います。えー…」
王子君も何も考えてなかったらしく何を話すか悩んでいる。私と同じだ。そんなことで舞い上がっていると、王子君が真後ろにいる私に、
「何て話したらいいと思う?」
と聞いてきた。私も今考えているところです。とは言えず、
「好きな味噌汁の具材とか…??」


クラス中が静まりかえった。耳鳴りがするほど。しまったやらかした。




すると
「ふっ…なるほどね、俺、味噌汁ならなんでも好きだわ!!」
とお腹を抱えて笑いながら王子君は言った。クラス中も、なんだよそれとか言いつつさっきまでの人見知り感があった空気が柔らかくなった気がした。