そこに留まる事の方が辛いはずなのに、その苦しみはまるで真綿のようにじわりじわりと心地よい痛みで締め付けてくる。

 当て処(ど)もない旅にいい加減うんざりする。

 今すぐに誰かが終わらせてくれるというなら、代わってくれるというのなら、私は喜んでそれを受け入れるだろう。

 子供は純粋などではない、ただ無知なだけだ。

 それによって大きな罪と過ちを犯す。

 償いきれない過ちをどうすればいいというのだろうか。

 英雄は忘れられずに堂々巡る苦しみの記憶を再び辿る──