眼前で彼の死を認め遺体を埋葬したナシェリオにとって、これは信じられない再会だった。

 あれほど、もう一度会えたらと願っていた相手であるのに、ざらりとしたその違和感に目を眇める。

 顔立ちは記憶にあるそのままだ。

 しかし、これほど勝ち気な態度だっただろうか。

 なによりも彼の顔色は人間というにはあまりに生気が無く青白い。

 それはまるで墓から這い出た死人が話し、動いているような気持ちの悪さがあり、ナシェリオは込み上がる吐き気を懸命にこらえた。

「どうした、感動の再会だろう。もっと喜べよ」

「……君なのか」

 驚きの眼差しを向けるナシェリオに男は、玉座から腰を浮かせることもせず間違いなく自分だと応えるように両手をやや上げて示した。