「……」
「なによ。黙っちゃって」
バイク重いんだから、もっとテンポよく会話して頂戴と巴ちゃんは言うけれど、私はそんな縁起をする気分にもならなかった。
「私が明るくて、前向きで、キラキラ輝いていると思ってたんなら、それは大間違いだよ。巴ちゃんも美鈴ちゃんも私に夢を見過ぎ」
そんなに私は出来た人間じゃない。
太陽みたいに私を輝かしてくれる晴哉が居たから、光を浴びさせてくれたから、だから私という形が形成した。
「そう気付いたのは、太陽を失って夜になったからなんだけどね」
「貴方、まだ晴哉を悼んでいるの?」
「痛!?」
オカマのフリをした巴ちゃんは、重いとか言いながら片手でバイクを支えて、もう片方の手で私の手を掴んだ。
「しっかりしなさいよ! もう晴哉はいないけど、貴方をずっと傍で見ている人がいるじゃない。生きてる人が傍に居るのよ?」
生きてる人。
その言い方が、晴哉を否定しているようで、まるで死んだ晴哉はもう用無しみたいな言い方に聞こえて、私を掴んでいる腕に気づいたら噛みついていた。
「いったああああああああーい」
「最悪! お前、もう二度と私に話しかけて来ないでね!」



