叫んで、胸を押しやって部屋から追い出そうとしたら、その腕を強く掴まれた。
そのまま、何が起きたかも分からないまま、端に畳んで置いてあった晴の布団の上へ、突き飛ばされていた。
「なっ」
驚いて、目を見開く私の上に、幹太がそのまま圧し掛かってきた。
足と足の間に、幹太の片脚が入り込み、見上げる私の両手を、布団に強く押し付けた。
「離してっ」
「言えば逃げるのに、これ以上遠ざけるほど――俺が嫌いなのか」
嫌い?
私が幹太を嫌い?
思ってもいなかった言葉だったけど、幹太の気持ちも考えず叫んだ私はきっと、――憎くて醜い顔で彼を見ていたに違いない。
「晴は、お前が守った命だろ。晴哉は俺の親友だ。落ちつけよ」
落ちつけ、と言うくせに、押し倒したまま退こうともしない幹太の言葉はどこか矛盾していた。
私の目を見る。
そのまま滑り落ちて、ゆっくりと私の唇を見つめていく。
「俺が傷付かないとでも思っていたか?」



