嘘つきな背中に噛み痕をアゲル。


もしや、幹太ったらデートに誘われたの!?

昨日はデートを誘いに来たのかしら!? いや、そんなはず。

いや、きっと昨日何も誘ってこない幹太に美鈴ちゃんが焦れて今日は乗り込んできたの!?

「桔梗さん、顔にそのまま出てますよ」

咲哉君があきれ顔で私を調理場まで引きずってくる。
仕方が無いので、咲哉君と二人、暖簾の隙間から二人の様子を伺った。


「金は払ったか?」
「いえ。まだです」

幹太は返事もせずに先に会計を促す。
美鈴ちゃんはそれぐらいではへこたれないと言わんばかりにお金を差し出す。

こんなにオシャレして、こんなに若くて可愛い子なのに。

なんで幹太は冷たいのかしら。

こんなに見た目は怖いけど、案外優しいから、それに気付く子も美鈴ちゃんみたいに居ると思う。
顔の造形は悪くないし。
それなのに浮いた話が全く出て来ないから、美麗ちゃんや美鈴ちゃんとお見合いだって何度が持ち上がっているのに。