何回言われたんだろう。
こんなことしたくないのに、私のウワサは全校に広まっているんだろう。
多分それを許さない人が教務のヒトリに言ったはず。
案の定私は放課後、教員室に呼ばれるはめになった。
「木原、これは本当のことか」
「何のことでしょうか」
「トイレで女子生徒に水をかけた件だ」
「いえ。私はそんなことしてません」
「本当のことをいいなさい」
本当のこと?
あのよくつるんでいるギャル三人に指示されたことです
なんて言えない。
「私はやってないです。私のウワサは先生もご存じかと思いますが、それは単なるウワサであって真実ではありません」
「わかったよ。」
本当に私は最低だ。自分が助かるためなら何でもするんだ
嘘も平気でつくんだ
嘘で固められた範囲で生きるしかないのだ

