「娘さんを僕たちに渡してください。」

同い年くらいだろうか?声の主が誰なのか分からない。
「嫌よ。娘は渡さない。」

そんな母の声が聞こえる、今にも泣きそうな声だ。

「渡してもらうって約束ですよね?僕ら、美帆さんにお金渡しましたよね?」

えっ?お金って何?渡してもらうって?
美帆さんというのは母のことだ。

「そうだけど…でも、娘はやめて!お願い!私の元気の源なの!」

話についていけないよ。

そうするとトントントントン階段を上がってくる音がした。
私の部屋はリビングについている階段を五段ほど上がった踊り場のようなので所の奥にある。
その部屋の戸が開いた。



ガラッ
「迎に来たよ。さぁ、着替えて。」
誰?あなたは、誰ですか?

そう聞きたいの恐怖で声が出ない。

すると、また、無数の足音。


合計で5人いる。
歳は同い年くらいだろう。