四人の姫


「よーし、じゃぁ行こ!」

何なの?こいつめ!

散々待たせておいて、謝罪も無いわけ?!


「…呆れた。」

ついポロッと出てしまった。
まぁでも、聞こえてないよね?

一人で歩いていたユウは、私が付いてきてないのに気づいたのか、戻ってきた。

何を言われても絶対許してやんないもん!


「…あのさぁ、ゴメンね?遅れて」

「…」

「ゆりちゃん、こっち向いて?」

「…」

「…怒ってるよね、ほんとゴメン!」

「…」

「…ゆり」

ーザワ


ユウの声のトーンが、急に変わった。