四人の姫


「心当たり…ねぇのか?」

「うん、たまに背中が痛むなぁって程度で…まさか火傷があるとは」


そこでカイはハァ~と大きなため息をついた。

「この学校に来る前は。何かあったんじゃねぇか?」

ドキッ

あのことは絶対言えない。
死んでも言うもんか。

こんな、汚れた私を知ったら、カイも、ショウも、ユウも、テツだって…きっと離れていってしまう。

いつもは無口で無表情のカイが、今日はよく喋る。

あたしのこと心配してくれてるのかな
かわいい…


-クシャ

私はつい、カイの頭をグッシャグシャにかき乱した。