ダンデライオン

「話ももちろん怖かったけど、それを話している工場長がすごい上手で上手で…。

あー、思い出しただけでも背筋がゾッとするわ…。

少なくとも3日は真夜中にトイレに行きたくないわ…」

さくらちゃんは自分を抱きしめると、ブルリと躰を大きく震わせた。

そんなにも怖かったんだ…。

「それで何だけど、明日か明後日に工場長主催の怪談ライブをしようかなって思って」

そう言ったさくらちゃんに、
「えっ、やるの?」

星野さんが驚いたと言うように聞き返した。

「やるに決まってるじゃない。

上野さんと安部さんとノゾミちゃんも呼んで、みんなで工場長の怪談話を聞くのよ」

さくらちゃんの提案はいいと思うけど、
「それって懲らしめたって言うことになるの?」

私の気持ちを代弁するように、星野さんが聞いた。