ダンデライオン

朔太郎が朝ご飯を作りに我が家へこない日は、お昼に私が『徒然曜日』にきてご飯を食べるのが約束だ。

私はカウンターのお決まりの席に座った。

「ナンちゃーん、八束さん家の麻子ちゃんがやってきたよー」

逢坂さんが奥の方に行くと、朔太郎を呼んだ。

“ナンちゃん”とは、『徒然曜日』で呼ばれている彼のあだ名である。

「バカ、今に始まったことじゃねーだろうが!

コラ、押すんじゃない!」

先輩方から受けている冷やかしに答えながら、朔太郎が出てきた。

「きたよー」

私は手を振った。

「おっと、火がつけっぱなしだった」

逢坂さんは思い出したと言うように手をたたくと、奥の方へと消えて行った。

私が帰った後にみんなからワーワーと冷やかされるわね、朔太郎。