ダンデライオン

そう言ったノゾミちゃんに、
「それもそうか」

「俺たちみたいにヒマじゃねーもんな」

上野と安部は笑いながら言った。

「ああ、そう言えばさ飯とかどうだったの?

やっぱ、流動食だった?」

上野が笑いながら聞いてきた。

よかった…と、私は心の中で胸をなで下ろした。

ノゾミちゃんの機転のよさに、私は何度も感謝した。

「でも病院と言えばさ、やっぱ『白い巨塔』じゃん。

大名行列みたいにこう…何だ、えらい教授が医者を引き連れて廊下を歩くみたいなシーンとかないの?」

安部が聞いてきた。

朔太郎の話題はノゾミちゃんが機転をきかせてくれたおかげで助かったみたいだ。

「フツーのご飯だったわよ?

後、“回診”と称して歩き回るところを見てないから」

そう答えた私に、
「えー、つまんねーな」

安部が納得できないと言う顔をした。