ダンデライオン

「えっ…」

朔太郎の名前が上野の口から出てきたとたん、私はどうすればいいのかわからなかった。

あれ以来、朔太郎には会っていない。

そうだよね…。

もう終わってしまったんだもん…。

元カノの見舞いになんかくる訳ないよね…。

「そう言えばそうだな。

彼氏で婚約者なら真っ先にやってきそうな気がするけどな。

あいつ、麻子が入院したってこと知らないのかな?」

安部も思い出したと言うように上野に言った。

「いや、知ってるだろ。

こんなにも大騒ぎしてるんだもん、耳に入らないって言う方が間違ってる」

上野が同意を求めるように言った。

どう答えていいのか戸惑っていたら、
「南田さんも忙しいんだと思いますよ。

お仕事が終わったら、麻子さんのお見舞いにきますよ」

ノゾミちゃんが上野と安部に言った。