ダンデライオン

「健康第一主義って…」

確かに、ここ数年間は1回も風邪をひいたことがなかったけど。

「でも、盲腸でよかったですね。

手術も簡単に済んだって聞きました」

ノゾミちゃんがホッと胸をなで下ろしたような顔で言った。

「まあ、大病じゃなかっただけでも幸いだな」

安部が笑いながら言った。

「大病じゃないって、他にも言い方があるでしょうが」

そう言った私に、
「いやー、すまんすまん」

安部が右手を顔の前に出して謝った。

そもそもお見舞いにきたのか貶しにきたのか、ノゾミちゃんはともかくとして2人の場合は一体何なのかしら?

心の中で呆れている私に、
「そう言えばさ、南田のヤツ見舞いにきたか?」

上野が思い出したと言うように聞いてきた。