ダンデライオン

何で俺が縁故入社で入ってきた彼女の教育をしなきゃいけないんだよ…。

押しつけてきた先輩たちに心の中で毒づきながら、俺は徳井さんの前に立った。

「初めまして、今日から徳井さんの教育係をすることになった浅井です」

徳井さんにあいさつをした俺に、
「初めまして、徳井蜜子です。

まだ不慣れなところはありますが、精一杯頑張らせていただきます」

徳井さんは丁寧な言葉づかいで自己紹介をした後、丁寧に頭を下げた。

まあ、お嬢様だから言葉づかいと礼儀作法ができるのは当たり前だよな。

面倒なことに巻き込まれないように、徳井さんを上手に教育しないと。

これから背負うことになる気苦労を考えた後、俺は心の中で息を吐いた。