ダンデライオン

お父さんと一緒に行ったコンビニの帰り道で会ったのが久しぶりだった。

私が知らない間に忍兄ちゃんは変わってしまっていた。

中学に入学したら当然のことかも知れないけど、忍兄ちゃんに何があったと言うのだろう?

何があって、不良グループとつきあっていたのだろう?

トイレに行くことができなくて、私は足音を立てないように自室へと引き返した。


私と忍兄ちゃんを襲った暴力団の事件が起こったのは、夏休みに入ったばかりのこと。

幸い夏休みだったと言うこともあり、誰にも事件のことを聞かれなかった。

もしかしたら、みんなは知らないだけかも知れない。

どのみち、これでいいんだと私はホッと胸をなで下ろした。

変な注目を浴びなくて済んだし、何より悪夢のような出来事を思い出さなくて済んだ。