ダンデライオン

1人で自問自答を繰り返している俺に、
「アサちゃんはさ」

浅井さんが言った。

「何でも1人で抱え込んじゃうタイプなんだ」

「はい?」

えっ?

今何の話をしたんだ?

「気づかなかった?

自分の問題だと言って差し出す手を拒んで、何でも1人で抱え込んじゃうアサちゃんの性格を」

「…そうなん、ですか?」

本当に浅井さんは麻子の幼なじみなんだなって思った。

幼なじみだから、彼女のことを何でも知っているんだなと思った。

俺が知らない子供の頃の麻子も、生まれた時から彼女のそばにいる浅井さんは全部知っているのだ。

「本当は君との間に何かあったはずなのに、アサちゃんは何にも話さなかった。

アサちゃんの力になりたいのに、何にも教えてくれなかったんだ」

浅井さんは小さく息を吐いた。